ブランド紹介[tangenet](タンジェネット)
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tangenet(タンジェネット)|“西洋と東洋の融合”を纏う服
今回は、2021年にスタートしたブランド tangenet(タンジェネット) をご紹介します。
コンセプトは「西洋と東洋の融合」。
時代や文化を越えて響き合うものづくりを行うブランドです。
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デザイナーとパタンナー
デザイナーは 吉屋 充(よしや みつる)氏、
パタンナーは 笹沼 裕文(ささぬま ひろふみ)氏。
お二人は元々、百貨店に多数展開する大手アパレルメーカーに勤務し、
約20年にわたり経験を積んだベテランチームです。
その後独立し、「日本の産地によるものづくりを世界へ届ける」ことをミッションに掲げ、活動を続けています。
それが tangenet(タンジェネット)です。
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日本の産地と職人の技
使用する素材はすべて、日本各地の繊維産地で丁寧に作られたもの。
そこには、長い歴史の中で培われた伝統と技術、
そして職人たちの創意工夫と情熱が息づいています。
現代において、私たちが日常的に身にまとうのは多くが西洋の服。
和装は特別な場面に限られるかもしれません。
デザイナーの吉屋氏も、常に和服を着ているわけではありませんが、
祖父から受け継いだ着物に袖を通すと、背筋が伸び、
自然と心が凛と引き締まる感覚を覚えるそうです。
そのような「和の美意識」や「所作の美しさ」を
洋服の設計・デザインに落とし込むこと――
これこそが tangenet の核にある思想です。
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機能と実用を備えた“現代の服”
いわゆる和洋折衷ではありますが、tangenet の服は単なるミックスではありません。
着込むほどに風合いを増し、やがてヴィンテージへと育つような堅牢なつくり。
そして、実用性や取り入れやすさも兼ね備えています。
代表的な素材が、ブランド設立時から展開している
“High Density Jersey(ハイ・デンシティ・ジャージー)”。

高密度でタフな生地感に加え、
「経年黄変せず、汚れも落ちやすい」特別な加工が施された素材です。
私自身も愛用していますが、触り心地は非常に滑らかで、
汚れにくく、型崩れしにくいのが特徴。
カットソーは1〜2シーズンで買い替える方も多いと思いますが、
こちらは洗濯にも強く、長く付き合える“日本人好みの堅牢素材”です。
まだお持ちでない方には、ぜひおすすめしたいアイテムです。
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日本発「和牛レザー」
同じくブランド創業当初から作られているのが、
“Wagyu Leather(和牛レザー)”。

その名の通り、和牛の革です。
一般的に、衣類に使われるレザーの多くは海外産。
高級ブランドが使用するスペイン産ラムレザーをはじめ、
大量生産品では中国やインドで鞣された牛革が主流です。
もちろんそれらも優れていますが、
tangenet が目をつけたのは「日本の和牛」。
デザイナーは無類の肉好きで、週に一度は和牛ステーキを食べるそうです。
——私も月に一度は黒毛和牛専門店に行きたくなるので、
この発想にはとても共感します(笑)。
「この美味しい和牛の革を、衣類に使えないだろうか?」
そんな思いから開発されたのが、衣料用の 和牛レザー です。
兵庫県たつの市の老舗「ごとう製革所」にて製造され、
もともとは野球グローブ用に使われていた堅牢な革をベースにしています。
衣料用としては硬く傷もあるため、
たっぷりとオイルを染み込ませて柔らかく“腰を抜く”加工を施し、
傷のある部分は目立たない箇所に使用。
そうして生まれたのが、しっとりと吸い付くような質感の 和牛レザー。
新品ながら、まるで長年使い込まれたかのような深い艶を持つ、唯一無二の革です。
一生もののレザージャケットをお探しの方には、
自信をもっておすすめできる逸品です。
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まとめ
日本に生まれ育ったことを誇りに、
受け継がれてきた美意識を現代の衣服へと昇華させる——
それが tangenet のものづくり。
ぜひ、tangenet の服を通して
日本的アイデンティティの美しさと、現代の空気を感じてみてください。
衣ノ舎
まつうえ

